近年、物理、化学、数学などの基礎学問を実践的な視野に立って習得した上で、生物・生命・医科学系の知識と素養を身につけた人材への期待が高まっています。特に、新材料・新製品開発などを経営戦略の機軸とする大手企業やベンチャー企業は、新産業の創出に貢献する人材を望んでいます。一方で、大学・独立行政法人などの先端科学を研究する学術機関や臨床の現場である病院でも、基礎学問力を礎として生命科学や医科学を習得した研究者の需要は年々増加しています。
このような社会情勢のもと、生命医科学科ならびに生命医科学専攻は、基礎力ならびに実践力をともに擁した人材の育成に重点をおき、学部卒業生の大半は、自らの研究力をさらに高めるために修士課程、そして博士後期課程に進学しています。そして、大学院修了後は、生命科学や医学の研究機関にとどまらず、医薬品、医療機器、食品、化学関連企業を始めとしてさまざまなバイオ産業、ライフサイエンス産業の求めに応じて、幅広い分野へと就職し大いに活躍しています。更には、生命医科学の知識やスキルを活かして、ベンチャー起業およびベンチャー投資など新ビジネスや知的財産関連や科学技術政策関連などにチャレンジする学生も輩出しています。