生命医科学科・専攻は、早稲田大学における生命医科学の教育と研究の中核を担うべく、2007年に創設されました。この背景には、少子高齢化、介護、オーダーメイド医療、食の安全など、互いに連関し合いながら多様化しかつ急速に変化し続ける現代の社会問題があります。
生命医科学は、これら諸問題を解決して、健康寿命の延伸と充実した社会生活を実現するために最も必要とされている学問分野です。そのためこの学問分野では、確固たる理工学と基礎医学の知識を有し、また革新的な技術を開発してこれらを駆使でき、さらに既存の学問領域の枠に囚われない柔軟な創造力を兼ね備えた人材育成が強く求められています。
この創設理念を実現するために、早稲田大学生命医科学科・専攻では、理学系、工学系、医学系の異なるバックグランドを持った専任教員が、国内外の教育研究機関や企業とも有機的に連携しながらグローバルな研究リーダーの育成に向けて、学部と大学院の6年一貫教育を基本として指導に当たっています。
常に新しい視点をもって生命現象の解明と革新的なバイオテクノロジーの開発を希求し、未来へと続く生命医科学の道を切り拓いていく若きパイオニアたらんと欲する皆さんと、ここ早稲田の杜で学びと研究の時間を共にできることを楽しみにしています。
学部4年間では、生命医科学の基礎となる物理学、化学、生物学、工学と基礎医学を系統立って学ぶことで、生命の成り立ちを科学的に理解できる確固たる知識基盤の習得を行います。
また、複雑な生命現象を、分子から個体レベルに至るまで、多面的にかつ正確に捉えることができる基礎的な実験手技を身につけるために、少人数制のきめ細かな指導を行っています。この実践的な両方向性の教育プログラムを通じて、論理的にモデルを構築し、実験によって検証できる生命医科学分野の研究者としての素養を備えた人材を育成します。
紹介動画を見る早稲田大学の生命医科学研究の中核を成し、最先端のバイオ研究設備を備えた、東京女子医科大学との共同教育・研究施設の先端生命医科学センター(通称TWIns)が本専攻の拠点です。
TWInsでは、生命医科学の多様な学問分野間の真の融合を目指し開かれた研究室を実現し、固定概念にとらわれない新しい視点から実学的な研究を展開できる環境が整っています。
本専攻では、国内外の教育研究機関や企業の研究者との有機的な連携しつつ、博士課程まで含めた5年間の集中教育・研究プログラムを実践することで、生命医科学を牽引するグローバルな研究リーダーの育成を目指しています。
紹介動画を見る佐藤 政充Masamitsu Sato
微小管と染色体動態による細胞分裂の制御機構の解明
武田 直也Naoya Takeda
細胞操作や生体組織構築を実現する高分子バイオマテリアルの創製と医工学応用